駄真画報社のベランダからは、風向きにより羽田から飛び立つ旅客機がみえる。
月刊誌「Yomiuri PC」のデジタルユーモア写真大賞(第一回)に「巨大魚を釣る」と題して掲載され、名誉に輝いたのでR。
そしてそれから三年、眺めはかなり変わってきた。人工魚礁が増えて、魚種も大小取混ぜ魚影が濃くなってきた。
そして今日も、釣り師が竿を出している。巨大魚が喰いつく瞬間を写そうと、飽きもせずレンズを向ける駄真画報社々長の耄けた姿がそこにあった。
駄画の一枚も描かないシャチョーの寂しい背中をみて、山の神専務は「フン…△▽の一つ覚え」と言ったとか言わないとか